今日は、昨年12月のことになりますが、幸運にもご縁をいただき いわた書店の岩田さんに 一万円選書をしていただいたことについて書きたいと思います。 私にとって一万円選書は、本当にサンタクロースから届くクリスマスプレゼントのような嬉しい出来事でした。
全部で10冊の本を選んでもらい、今はその全てを読み終えています。以下が選書していただいた本です。
- きみはいい子
- そして、星の輝く夜がくる
- ジュンのための6つの小曲
- ほんまにオレはアホやろか
- 私の息子はサルだった
- ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー
- ルーム・オブ・ワンダー
- 虹いろ図書館のへびおとこ
- ぼくが子どものころ、ほしかった親になる
- はやくはやくっていわないで
以前の記事で、感想などは追々と宣言していたにも関わらず、全く更新できていませんでしたので、今更ですが記録しておこうと思います。(ネタバレなどはありません。)
とにかく、どの本も素晴らしい良書ばかりで、その全てが本当に面白かったです!面白いというよりは、心に突き刺さるような本もあり、実は大泣きしながら読んだ本も何冊かあります。昨年は色々と葛藤する時期でもあった(思考整理にこのブログを立ち上げたぐらいな)ので、普段より涙もろく、今振り返ると読んでは泣く、泣いては読むといったことを繰り返していたように思います。
選書してもらった本は、その殆どが、何らかの形で 育児や教育など、大人と子どもとの関わり方に関係するものでした。
今年度はコロナの影響で一度も実施できていませんが、私は子ども達が通う小学校で、月に一度、朝の15分をお借りして絵本を届ける読み聞かせボランティアに参加しています。
そして「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」という本の中で知った「タンタンタンゴはパパふたり」という絵本があるのですが、当時4年生だった息子の学年では、ちょうどLGBTについて授業で学んでいたので、この本を持って読み聞かせに行ってきました。今では私の大好きなお気に入りの一冊で、読んでいるだけで幸せな気持ちになる絵本です。選書してもらった本の中から、さらにステキな本に出会うという体験をすることができました。
また、選書リストの10冊目にある「はやくはやくっていわないで」は絵本だったりします。実はこの本、子どもに一度図書館で借りて読んだことがあるのですが、当時の私の心にはあまり響かずにいた絵本でした。でも選書のリストにあったので、ご縁がある本なのかな?と思い、そのまま送ってもらうことにしました。
そして、届いて読んでみて、ようやく分かりました。なぜあの時、心に響いてこなかったのか。それは、絵本を子どもに向けて読んでいたからでした。そうではなくて「自分に読む」のです。「ああ、そうか。」と思い、涙が止まりませんでした。(当時、相当に弱っているように見えますが、今は元気です、笑)
絵本は子どもだけのものでは、ありません。大人でも、時には絵本を「自分に読む」ということをするのも良いと思います。全然違うんですよ。受け取り方が変わって「あ!」ってなります。
一番最後に読んだのは 水木しげるさんの自伝である「ほんまにオレはアホやろか」です。これを読み終えたのはつい最近だったりしますが、読んでみると あまりにも波瀾万丈で、すごい人生を生き抜かれていた方なのだなと驚きました。飄々とした語り口なのに、エピソード自体は過酷極まりないのです。読み終えあた後は、何だか無性に人間が持つ「生きる力」のようなものを感じました。
他にもたくさんありますが、どれも本当に面白い本ばかりでした。今でも何冊かはお友達も読みたいとのことで、我が家の本棚から半分ほどは出張に行っています^^
そして、全て読み終えて、今。
私が岩田さんから選書を通じていただいたメッセージを、私なりに解釈し辿り着いたのは「母親としての役割を自分なりに精一杯に果たせば良いのだ」ということです。
全くもって私は子ども達にとっては不完全で未熟な母親なのだと思いますが、それでもいいから一生懸命、自分ができることをする。不甲斐なさに落ち込むことも多いですが、「子ども達には今の自分ができることを精一杯する」という生き方をしようと思えるようになりました。
ここまで書いて、今改めて気付いたことですが、昨年の私は理想の母親像を追いかけ過ぎて、完全に母親としての自信を無くしていたのだなと思います。今でも「私は立派な母親です」なんてことは到底思えるはずなどないのですが、それでも「今の自分が出来ることをやれば良い」ということを、頭の中ではなく、心の中でようやく受け入れることができるようになったのかなと思います。頭で理解しているだけで、心では受け入れることができないこと、たくさんありますものね。
岩田さんには、一万円選書の機会をいただき、本当に感謝しています。ありがとうございました。そして、私を支えてくれる家族にも、ありがとうね。
... そしてそして、欲張りで恥ずかしいですけど、実は私、隆祥館書店の二村さんにも一万円選書をお願いして、今まさに選書していただいた本を読んでいる最中だったりします。また、いつになるか分からないですが、必ず感想をまとめたいなと思っています。