ひっそりと更新した前回の記事にスターをつけてくださった方がいて、ビックリしました!誰も読むことはないと思っていたので「あっ!」となり嬉しかったです。
ありがとうございます^^
早速ですが雑記として、今日は 最近見かけるようになった一人の少年の話をしたいと思います。
名前も年齢も知らない少年ですが、まだまだ あどけなさが残るその表情から推測するに、恐らく小6~中2ぐらいなのだと思います。
彼には娘のスイミングのお迎えのタイミングで毎週会います。娘の次の時間帯のクラスを受講しているようなのですが、施設のエントランス付近で娘を待っていると(感染予防対策で観覧席は封鎖中)、いわゆる問題児であると思われるような行動を延々と繰り返しているのです。
・ガラスの自動ドアをドンドン叩き「閉じ込められた~!誰か助けて~!!」と大声で叫ぶ
・エントランスに設置されたアルコールスプレーをシュッシュッと出し続ける
・案内表示のプラカードを自立スタンドから抜き取り、自分では元に戻せない状態にする。
などなど。当然、その様子を見ている周りの保護者達からはザワザワとした声が聞こえてきます。
「あの子マスクしてないよね」
「あれじゃあ、コーチも大変だろうね」
「何がしたいんだろうね」
恐らく彼にもその声は聞こえているのだろうなと思います。
初めて彼を見かけた時、年配の女性が「そんなことしたら駄目でしょう」と注意しているところを見かけました。彼女は学童保育のサポーターなのか数人の子供達をまとめて送り迎えしているらしく、子供の扱いにも馴れているようでした。
注意する時の語調も厳し過ぎず、優し過ぎずのフラットな印象でした。
その時、私は初めて彼を見かけたこともあり「次からは、やらなくなるかな」とあまり気に留めていませんでした。
が、1週間後、彼は同じ行動を繰り返していました。「あ、先週の子だ」とすぐに気づきました。以降、毎週のように見かけ、そして問題行動はエスカレートしているように見えます。
受付のスタッフも毎回「○○君、早く入って着替えないと」と声はかけていたようですが、一向に聞く気配はありません。最近は声をかけることも少なくなっているように思います。そして次のクラスが始まっても施設に入ろうとはせず、ずっと周りの注目を浴びるように問題行動を続けます。
彼に注意していた年配の女性にも 毎週会い、彼女も毎週彼を見て「困った子だな~」と呟いています。
が、彼はとてもよく周りの大人を見ていると思うのです。誰が自分のことを注目しているのかまで、ちゃんと理解しているように見えます。
一度注意するために声を掛けてくれた、あの女性のことをチラチラと確認しながら、問題行動をエスカレートさせるのには、彼なりの理由があるのだろうと思います。
私はいつも彼がガラスドアを叩きながら「閉じ込められた」と「助けて」と叫ぶ時、本当は「誰か僕のことを見て!誰か僕のことを理解して!」と言っているように聞こえてなりません。明らかに彼は寂しさを抱えています。
しかし、私はあの年配の女性がしたように、いつも彼に声をかけることができないでいます。
「見知らぬ子だし」
「娘が一緒にいるしな」
「はやく帰らないと」
「ご飯の用意しなくちゃ」
「お兄ちゃんの習い事の時間になっちゃう」
など、頭の中で できない理由を並べています。
いったい、彼を本当の意味でフォローしてあげれる人はいないのか。心の中ではザワザワ。
「もしかしたら複雑な事情があるかもしれない」
「彼と保護者との関係がどうか良好でありますように」
頭の中では、色々な思考がグルグル。
そしていつも、私にもっと実践的なコーチング技術があればいいのにと思います。例えば、アルコールスプレーを元の位置に戻すでも、「こんにちは」と挨拶できたでも何でも良いから、「元に戻してくれて、ありがとう」や「挨拶してくれて嬉しいな」などのポジティブな対応を大人ができるチャンスがあれば、そこから糸口が見つかるのかもと思うのです。
でも、これってしっかりとした知識がないとダメなんですよね。コーチングの本を何冊か読んだ程度の知識ではハードルが高く、自信もありません。そもそもそんなフォローなど彼は望んでいないかもとさえ思えてきます。
私の知識で語りかけても、子供からの反応は思った通りに返ってこないことなどは、我が子への実践で何度も失敗し百も承知。下手をすると、彼の場合は声をかけることで、より問題行動がエスカレートする可能性まであります。
周りの大人が子供の為にできること。彼を見ていると色々考えさせられ、毎週どうすれば良いのかなとヤキモキする日々です。
そして、誰かお迎えにきている保護者の中に、臨床心理士の人とかいないかな?と他力本願な私がいるのでした。。